日創研南大阪経営研究会 6月度経営戦略委員会 例会レポート
                         広報委員会 佐野 貴幸

開催日 : 平成23年6月4日(土) 18:15~
場所  : ウエスティ(堺市西文化会館)
タイトル: 「お好み焼き日本一の感動経営」-無印人間でも社長になれた-
講師  : 千房株式会社 代表取締役 中井正嗣様 


経営戦略委員会による6月度例会は、動員400名以上と、これまでにない参加者が訪れ、会場には熱気が満ち溢れ、盛大に開催されました!

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講師の中井氏は、お金も無い、学歴も無い、やる気も無い、そんな苦しい中から、奥様と従業員合わせて5名で「千房」を起業されました。
開業資金は、付き合いのあった信用組合の担当者の方が、中井氏の人柄、今までの行動・言動から、無担保で貸してくれたそうです。
当時のお好み焼き屋といえば、暗い、汚い、庶民の食べ物、と自慢できるような環境ではなかったそうです。でも、そんな嫌だと思う気持ちから、お好み焼き屋をかっこよくしたい、という強い気持ちが生まれ現在に至ったとおっしゃいます。
創業した昭和48年はオイルショックの影響で深刻な不況でしたが、中井氏は、テレビ・ラジオ・新聞などをほとんど見ていなかったので、売上が上がらないのも、全て自社の内部要因にあると考えられておられました。
現在も、長引く不況が続いていますが、業績が上がらないのを外部環境のせいにするのではなく、自社の内部に成功へのヒントが存在するという事を、まさに実証されているのではないでしょうか。

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冒頭、「私は飲食店を経営しているが、食べ物のニーズをお客様に合わせるのは非常に難しい。人はそれぞれ違う。その人の口に合うかどうか私達は分からない。だからその人に聞くんだ。」とおっしゃいました。つまり、企業が提供するものは、お客様に受け入れられて初めて自分達の「こだわり」になるのであって、受け入れられなければ単なる「独りよがり」になるのです。
では、どのようにすれば、お客様のニーズを見つけられるのでしょう?
中井氏は「外食産業は人柄が徹底的に問われます。そこに学歴は必要ありません。」と言い切ります。
つまり、お客様のニーズを汲み取るのは、そこに接する従業員の人柄が非常に重要だということです。
お客様と思いを「共有」できるかがキーワードです。
そこには学歴、身分などは一切関係ないのです。商売は人柄、企業は人なり、ということを改めて実感しました。そして、人柄に関わる重要な事項を木に例えて、根(考え方)が原点で、幹(行動)が生まれ、花(結果)が出る、ということをご説明いただきました。


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次に「人は目標に向かって頑張るから結果が出る」というお話を伺いました。中井氏は、100kmを24時間以内に完歩された経験の持ち主ですが、50kmの大会に出場された時、半分の距離なのに死にそうになったそうです。
人間は目標に合わせて自分自身を変化させられるのです。だから、目標は高い方が良く、達成するまで耐える力が必要であると言われました。
例え話に、雨乞い100%の予言者は、雨が降るまで雨乞いを続けるから成功すると。松下幸之助氏も、成功するまでするから成功になる、と同じことを言われています。
厳しい経営環境が続き、私達はつい経営の目標を目先にばかり捉われがちですが、高い志を持って経営していきたいと改めて思いました。

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そんな中井氏は、以前に道頓堀筋商店街の会長をされていました。
この商店街には、名物スポットが多くあり、現在もたくさんの人出で賑わっていますが、かつて、この商店街が最も栄えた時代は、花座・中座・角座・朝日座・天座の五つの劇場があった時期だそうです。
そこに、何かと何かがドッキングして初めてお客様の満足が得られるという「相乗効果」が生まれ、「共存共栄」が可能であったとおっしゃいます。
今でも道頓堀商店街は「食の街」ではありますが、食だけでは持たない、そんな危惧をされていました。
私達も、会社を経営していく上で、周囲に様々な人や関係者がいます。
そんな一人一人と手を取り合い協力し合って、コラボレーションし、お客様の満足につなげる行動が、今後益々重要なキーワードになってくるのではないでしょうか。


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千房では、6年前から従業員に対して徹底したマニュアル化をされたそうです。以前は、2つだけの決まり事だったのに。一体なぜでしょうか?
それは、吉本興業でのお笑いや吉本新喜劇、また、バラエティー番組で活躍されている明石屋さんまさんや島田紳助さんも、台本をきちんとマスターしてから台本を捨て、個性を発揮されているとの事でした。
画家のピカソも、かつては写真のように精密な絵を描いていたといいます。
また、独特の字体で和ましてくれるあいだみつお氏も、楷書できっちりと字を書かれるそうです。
つまり、これら個性を発揮されている方々は、基礎を徹底的にマスターされているのです。
「個性というのは、基礎をマスターして、初めて発揮される。」そんな中井氏の言葉が、胸にずしりと刺さりました。


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最後に、「良いことは続けなさい、続けたら本物になる、本物は続く。」とおっしゃいました。また、「心にも無いことを言うけど、だんだん言っているうちに本物になる。そして、誰が言ったのではなく、何を言ったのかが重要です。」とも言われました。

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例えば・・・
・良くなったから希望を持つ⇒希望を持つから良くなる
・良くなったら感謝する⇒感謝するから良くなる
・分かったらやる⇒やるから分かる
・感謝するから素直になる⇒素直になるから感謝する
このように、少し物事の考え方、見方を変化させるだけで多くの事が学べます。
今は、誰が経営しても流行る時代ではないのです。1つでも良いから思いついた事を実行する。そして、やりながら考える。今の人達について、知識は豊富だが知恵が無いとおっしゃいます。謙虚に誠実に実行することが重要だと気づかされました。


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今回の講演をお聞きして、中井氏はお金も、学歴も、やる気も、何も無い所からスタートされているにも関わらず、今日の成功を収められています。
その上、とても謙虚な方だという印象を受けました。
「成功した人は、情熱を持っています。失敗する人は、能力が無かったと言い訳をします。」と繰り返しおっしゃいましたが、まさにそれを具現化された方だと感じました。
                              以上

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